ベイタウン中年バンドの秘密
ジョンレノンが俺の魂さ・・・なんちゃって!
堅実な人柄と演奏に定評 じょん吉
おじちゃんの「この人にスポット・第3回」
このシリーズは、まさに身内褒めで、「あ、あの野郎、またゴマ摺りしてやがる。」みたいに思われてしまうのが怖いのだが、決してヨイショしてるわけではなく、純粋にリスペクトしながら書いているので、誤解をしてほしくない。また、登場人物、登場順については無作為、いや、多少書きやすい人から書いているのもあるけど、決して偉い順ではないので、こちらも誤解しないでほしい。内面的なものが見えてこない方(話をする機会が少ないとそうなる)、逆に見えすぎてる方については、書きにくい。
で、今回はじょん吉氏(以下敬称略)について語りたい。ベイ中の彼の存在は実はとてつもなく大きいのだが、バンドの中の演奏者という点では、あまり目立たない。それは主にリズムギターを担当しているからでもあるし、リードギターというポジションを好まないのかもしれない。時にはベースマンとしても活躍している。いずれにしても、ちょっと後ろのほうで、遠慮しながら演奏しているイメージだ。縁の下の力持ちにあまりにもハマリ過ぎて無色透明になっているのかもしれない。
かといって存在感が無いかといえば、絶対にそんなことは無く、いや、いないと皆が困る。いるはずの彼がいないと、急に寒い風が吹いてくるのをベイ中の誰もが感じている。彼の役割はとにかくそこにいればいい、というところだろうか。簡単に言えばムードメーカー。だが、演奏者としての彼は、きっと皆が思っている以上に素晴らしいものだと私は思っている。今回は是非ともギタリスト、ボーカリストの彼にスポットを当てたい。
ジョンレノンを敬愛することでは敵無し
じょん吉を名乗ることで、彼はジョンレノンを崇拝していることをアピールしている。ボブ・ディランを崇拝していたらボブ吉となっただろうか。そりゃないか。ま、とにかく、こんな図々しいステージネームを堂々と自らにつけるというのは、ベイ中においては他にいないし、彼以外には出来ないことなのである。それだけ彼がジョンレノンに対して真摯に向かい合っているということなのだ。心から敬愛しているのだ。そして、そのことに誇りを持っているのである。
リズムギターは目立たないとうっかり書いてしまったが、とんでもない誤解だ。よく、「俺、リードギターヘタだからリズムギターでもやらせて。」と言う奴がいる。確かにリードギターはあまり上手でない者が担当すると、どうもバンドとしての面目が立たない。しかし、リズムギターこそ難しいのである。いかにリズムが狂わないようにするか。そしていかにリードギターや他の楽器を盛り上げるか。その辺りをじょん吉はしっかりと心得ている。しかもそのポジションを人一倍楽しんでいるのだ。
また、ベイ中ではおそらく一番の人格者であろう。バンド内だけでなく、彼に相談ごとを持ちかける者が後を立たない。難しいことでも彼なら何だかの答えを出してくれる。幅広い知識に加え、常に向上心を持っているのも素晴らしい。笑顔を絶やさず、ふくよかなルックスも魅力的だ(最近、痩せたらしいけど、そうは見えないのも愛嬌?)。そんな彼だからこそリズムギターが似合うのかもしれない。また、街の活動や、こどもたちにギターを教えたりと、バンド活動以外にも精力的である。
じょん吉のジョンレノン観
ジョンレノンを神様のように捉えている人は多い。故人だから本当に神様になってしまったのもある。でも私は神様じゃない人間臭いところのジョンが好きだなあ。オノヨーコに出会ってからの彼と、ビートルズ初期の彼の不良っぽい感じの彼と、どっちが好きだって聞かれたら、私は初期の頃のジョンレノンのほうが圧倒的に好きだと言いたい。果たして、じょん吉はどう捉えているか・・・。
などと、そんな色々なことが「
じょん吉の楽屋部屋
」のビートルズ日記に書いてある。興味深いエピソードや、鋭い洞察力による記述などに溢れていて、ビートルズマニアは必見だ。是非遊びに言ってくだされ。
ところで、私のように全く音楽に疎い者もベイ中にはいる一方で、きちんと理論から学んでいる者も多い。絶対音感を持っている者、初見でスラスラ楽器を演奏してしまう者もいるし、初めて聴いた曲を、それも一回だけ聴いただけで、音色までそっくりに演奏できる者もいる。だいたい何も無いところで、楽譜をスラスラ書けてしまうなんて、一つの音符を解読するのに1分以上もかかる私から見たら、神様のようである。
まあそんなツワモノがいる中で音楽的な個性を発揮するのは難しいが、じょん吉の歌はかなり本物である。突出して本物なのだ。ベイ中という狭いエリアの中で凄いと言っても所詮井の中の蛙なのだが、このページは1回目の冒頭でも述べた通り、ベイ中のご贔屓ページなので仕方がない。「けっ!」と思われる方は、このページから退席することをお薦めする。なんちゃって、ちょっと生意気な言い方しちまったか。めんご。
歌は音楽の基本的な要素に加えて、歌詞というものが存在する。彼の発音を聴いた方はお分かりのとおり、本物のイングリッシュで歌っている。どうせロックだからといって、いい加減に歌うのもまた一つの考え方だが、言葉の持つ意味も踏まえて歌えるというのは非常に大きい。ちょっと英語を覚えて意味が分かるようになってくるとロックはがぜん面白くなってくる。じょん吉の場合はかなりハイレベルなスラングまで解釈できるので、歌詞に書いてある以外のつぶやきさえ見逃さない。
それから音程の正確さだ。前出の音楽に優れたメンバーは、楽器もさることながら歌もだいたいイケる。中には楽器は凄いけど、歌はどうも駄目という御仁もいる。じょん吉が絶対音感を持っているかどうかは分からないけど、ちゃんとした音程で歌っているというのはある意味凄いことだ。ちゃんと歌うのは非常に難しい。私などはちゃんと歌えないから、最初から崩している(フェイクしているといえばかっこいい?)し、ちゃんと歌おうったってどこかヘンな個所が必ず出てくる。特に7th系のコードが多用される曲になると怪しい。テンションばかりの曲になってしまうとお手上げである。転調する曲はその個所が来たら家に帰って寝るしかない。(苦笑)
ところが彼の音程は極めて安定している。それはコーラス時にも威力を発揮する。一時活動していた「桃家500/1」というバンド内での彼はリードボーカルもやっていたが主にコーラスを担当していた。3度のコーラスは彼にとっては朝飯前。リードボーカルを最大限に引き立てる。コーラスって結構面白いので、適当にやってる者もいるが、音程が外れたら雑音でしかない。じょん吉こそ本当の音程できちんと歌える数少ないシンガーなのである。
じょん吉は幼少の頃、アメリカに住んでいた。その後も何度か渡航している。それは人生に大きなプラスになった。もちろん、それを大いに活かせる仕事にも就いている。特に音楽をやる上では大きな財産になっている。ロックをやるからにはフィーリングだけでなく、ロックが生まれてくる土壌と、言葉の持つ深いところでの意味や精神文化を知っていたほうがより本物になる。ライブの前日に殆ど徹夜で一生懸命暗記したたどたどしい英語の歌詞と異なり、彼の発する歌が本物なのはその点である。
2005/3/4 おじちゃん
尚、毎度毎度言い訳ですが、誤字脱字等、語彙の少なさがゆえに表現力の欠乏、薄識がゆえの言い回しのマズさについては何卒ご容赦ください。それにしても、電車の中で書いていると乗り過ごすことも多々ある。(笑)
おじちゃんの「この人にスポット」シリーズ
Vol.1 ホソカワ氏
Vol.2 Hinason
Vol.3 じょん吉
Vol.4 TomTom
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