ベイタウン中年バンドの秘密 2010





史上サイコーの土曜日
    【ベイ中 in 九十九里】


昨年の5月に続き、蓮沼「シーブリーズ」でライブイベントを開催。
会場は大盛り上がり!


40才過ぎまで長い間バンド活動を続けていると、ライブの楽しい思い出は多々あるものだ。しかし、今回の九十九里ライブは、間違い無くその中でも3本指に入る楽しさだった!参加したみんなもそう思ってくれていると嬉しいな。

2月28日(土)、九十九里・蓮沼のライブレストラン「シーブリーズ」にベイタウンミュージシャン仲間&その友達バンドが集結したライブイベント。お店のご好意により、幕張ベイタウン軍団の貸切に近い形とさせていただいた。出演は全5バンド。ヤングからロートル(?)まで揃った幅広いラインナップだ。前回は2008年の5月にお邪魔しているのだが、その時の楽しさが強烈だったので、その再現を狙ったワケである。

トップバッターはアコギの弾き語りデュオ「御徒町BB」。シンガーの御徒町こと上野氏の温かみのある低音ヴォーカルに、ギタリスト・青柳氏のコードとオブリが重なる癒しの音楽。J.テイラーの曲を中心に、ジミヘンのLittle Wingにもトライ。選曲が御徒町の声質にマッチしており、2人が奏でるオベイションのトーンも絶妙で青柳氏のリードも彩りを添える(途中でセミアコのエレキもプレイ)。Time After Timeでは手拍子が起き、会場のウォームアップには充分過ぎるぐらいの素晴らしいステージだった。お互いのプレイを知り尽くした呼吸の合ったデュオという形が、このユニットの良さを引き立てているようだ。




続いて登場は、成田在住のメンバーを中心に構成される「NASS」。シンガーのムカサナツコ嬢は以前からベイ中との交流もあり、2,3年前はピアノの弾き語り曲を作っているイメージがあったのだが、パワフルなバンド編成となりぐんと魅力アップ。メンバー全員でアイデアを出し合って作ったというオリジナル曲の数々は、前向きな歌詞と手堅い演奏で、世界にひとつだけの輝くような楽曲となっている。ファンキーな16ビートのチューンから、レゲエや8ビートを取り入れたものまで、アレンジの良さが光る。ナツコ嬢の歌にはツヤと説得力があり、真摯さとひたむきさが伝わってくる。定評の歌唱力ももちろん申し分ない。バンドの演奏もギター/ベース/ドラムというシンプルな編成ながら、全員が器用で素晴らしい。会場はノリノリで、大合唱と手拍子の渦となった。バンドの演奏が終わっても、会場全員での大合唱は終わらなかった。





3番手はDesafioとTackey & Friendsの臨時ユニットのコラボ。残念ながら、SaxのSunny澤田が当日に急用ができてしまい、Desafioはリード楽器不在で苦しいことになってしまったが、それでもKAZのギターとJun有水のピアノだけで2曲をプレイ。その後、いよいよ真打ちのTackeyが加わり、とんでもなく素晴らしい歌声と演奏を届ける。Tackeyの歌&アコギ、KAZのアコギ、Vegaのカホンのみというライトな編成であるが、何しろ全員のプレイが達者な上に、Tackeyの歌があまりに凄い!ブルージィなナンバーからサザンまで、1曲1曲に魂を込めて届けるヴォーカルには、会場もシーンとなって聴き惚れる。大拍手とともに本人達にも想定外のアンコールが2度もかかり、急遽弾き語りで歌われた美輪明宏の名曲「ヨイトマケの唄」は超圧巻!途中からお店を訪れた九十九里のお母さん達も、目に涙を溜めて聴いていたのであった。





ここでお待ちかねの姉妹ユニット「ありっぱ」が登場!前回の九十九里ツアーで出会って以来、全員が待ち望んでいた再会だ。しかも、前回の演奏からさらにパワーアップ。ありっぱの演奏と唄には、とにかく元気をもらえるのである。いずみ(妹)の澄んだ声と軽快なタンバリン、ともえ(姉)のアコギのストロークとハーモニーだけなのだが、もうノリノリでサイコー!元気なだけでなく、深い意味がこめられた歌詞も素晴らしい。終盤、熱演でアコギのチューニングが狂ってくるというハプニングもあったが、そんなことなどおかまい無しの大熱演で、全員の大合唱と手拍子で会場は完全にひとつになった。おなじみの“カエルかー!”から新曲の“ムーンライト・ニンジャ”まで、どれも彼女達の人柄を表す良い曲揃い。そして当然のアンコール。こんな真っすぐな姉妹を我が子に持つご両親は幸せ者だ!





夜もふけた22時、大トリ「Blue Color Union」が登場。今回はヴォーカル&ベースの筆者(Nacky)と、ドラム&コーラスのVega、ピアノ&コーラスのJun有水のピアノトリオ編成である。そこに、メジャーデビューを間近に控えた歌姫・Kana*Pこと栗本佳那が途中から加わる。ピアノトリオというシンプルな編成は、筆者がずっと演ってみたかった編成であり、特にJun有水は3年前に初めてそのピアノプレイを観てから、絶対に一緒に演奏してみたかったプレイヤーでもある。この編成には強いこだわりがあり、アンサンブルの中で各々の楽器が自由に泳ぎ回れる形態にしたかったのだ。その狙いが当たり、Junの奔放なピアノプレイは、リズミカルに時にリリカルにゴキゲンな旋律を繰り出す。実はちょっと酔いが回ってたケドね。Vegaのタイトでグルーヴィなドラミングと、ガシガシとやかましく音数の多い筆者のベースで、この3人にしかできないアンサンブルを構築できた(と思う)。そして、何といってもKanaのヴォーカルが素晴らしい!横で演奏していて、思わず聴き側に回ってしまうほどの歌唱力。
今回は自分達のオリジナルを中心に、意外なところでYMOのカバー、そしてKana*Pのオリジナルもプレイ。KanaとJunの参加で、今までのBCUとは全く違った演奏にはアンコールも頂き、練習不足でミスだらけながら(汗)、充実した演奏ができた。

Tongpoo / BCU with Kana







18:30に開演した全ての演奏が終わってみると、何と23時。アンコールの嵐や曲間のコミュニケーションで、時の経つのも忘れて楽しんでいたのであった。そして、その場に居た全員は、演奏者・お客さん関係ナシに交流し、ネットワークを広げた。
ところで、KAZより「これを機会にベイタウン中年バンドの“中年”を取り去ろう」という提唱があり、筆者も頷けるところである。この呼称は、ベイ中創始者によって作られ、引き継がれてきた大切な名前であるが、今後は世代や年齢を超えたコラボを実現させていくため、ここらで自ら「中年」を名乗らなくてもいいのかもしれない。年を重ねた中年だからこそ可能な演奏も重要だし、若い頃の新鮮な気持ちを失わないことも重要。ベイ中はこれから新たなフェイズに向かうのかもしれない。
最後に、参加してくれたミュージシャンの方々、遠くからお越しいただいた多くのゲストの方々、お店のオーナーである小川さんに心よりの御礼を申し上げ、またの再会を誓いたい。NASSのみんなとありっぱのお二人、今度はぜひ幕張に来て歌ってね。


2009/2/28 Nacky





蓮沼シーブリーズHP
http://kujukuri.net/sb/

「ありっぱ」オフィシャルHP
http://loose.in/arippa/

「Blue Color Union」オフィシャルHP
http://www.cyworld.jp/bluecolorunion

「Kana*P」オフィシャルHP
http://music.geocities.jp/kana_pro/

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ベイタウン中年バンドとは・・・
2000年のベイタウンまつりのミニコンサートを皮切りに活動。豊かな街づくりも兼ねて、音楽仲間の拡大に努めている。

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