ベイタウン・ミュージック・フェスタ
特集・幕張のご当地ソング


幕張にはご当地ソングが無いと思われている方も多いと思うのですが、実はあるのです。「柳ヶ瀬ブルース」とか、「横浜たそがれ」みたいにメジャーじゃないけど、でも、しっかりと幕張に絡んでいるのです。その中から3曲ご紹介したいと思います。


[1] その名もズバリ「Makuhari」
もろMakuhairiなんて、わざとらしいタイトルだけど、アーバンリゾートのビジュアルが浮かんできそうなくらいご機嫌なサウンド。作曲は栗本修(都内在住)で、演奏は彼が率いるKronizck(クロニック)。イントロのふわっとしたピアノから一転して、ダイナミックなギターとサックスのユニゾンのメロディ。ギターはテレビなどでもお馴染みのコレちゃんこと是方博邦。

この曲はこれまで、同バンドのテーマ曲的に使われていたが、幕張在住のアマチュア音楽家などが後押しし、きちんとアルバムに収めるよう要請し、全国の栗本ファンに呼びかけ、制作費を出し合うという形でアルバムを制作する。メインスポンサーは、CSのスポーツアイネットワーク。

栗本修はこの曲を作る以前から頻繁に幕張(ベイタウン)に顔を出し、幕張界隈のファンやアマチュア音楽家、また応援してくれているジャイネパール(ネパール・レストラン)とコミュニケーションを取る。その為、「Makuhari」は幕張に居住する者にとってもイメージがぴったりという評価を得ている。

しかし一方、大阪、神戸に住むファンには、幕張という地名というかイメージがピンと来ない、という意見も出ている。JAZZ LIFE誌 8月号にもアルバムが紹介された。
(2005/7/29 Zaki)
 


「KRONIZCK」
演奏:KRONIZCK
定価:2500yen(税込み)
2005年1月31日発売
栗本修が50歳を目前にして初のリーダーアルバム。全曲が彼の作。全国のファンが募金をして制作費を出した。幕張在住のアマチュア・ミュージシャンなどが制作のサポートをする。ジャケットデザインも幕張在住の画家・遠藤コウジの作。


Makuhari ♪♪♪(MP3)

栗本修・オフィシャルサイト



[2] 色々な意味で幕張を意識 「Bay Fort Band」
まず何がご当地かと考える前に先入観無しで聴いても、バツグンに良く出来ている曲だ。どんなに落ち込んでいても、聴いた瞬間に楽しくなってしまう。そんな雰囲気だ。イエスのジョン・アンダーソンを彷彿させるボーカルといい、「ベイ・フォート」と繰り返しのコーラスの部分といい、文句のつけようが無い。おそらく一回聴いただけで、メロディラインが頭の中に残ってしまうだろう。

そう、これだけ曲が氾濫する世の中で、きちんと記憶に残るメロディが作れるということだけでも凄いことなのだが、その曲を100パーセント以上の魅力に仕立てるアレンジの力もたいしたもんだ。このアルバムを作るのに当たっては、相当長い期間じっくり仕上げているだけある。とにかく軽い感じでサラリと聴いても、じっくり重厚なサウンドに聴き入っても本当の意味で鑑賞に堪える曲なのである。もちろん、この曲が入っているアルバム「カスガバール」の全曲が素晴らしい。1曲も捨て曲が無いのだ。

さて、なぜこの曲がご当地ものかといえば、もうお気づきの方もいらっしゃるかもしれない。なにしろベイタウンにはフォートと名の付くマンションが2つもある。そのひとつには、このアルバムを制作したビーグル・ハットのメンバー・日名子正夫が住んでいる。即ち、幕張在住なのだ。

幕張にこんな素晴らしいアーティストが住んでいることを感謝しよう。彼は単にドラムを叩いてるだけではなく、このアルバムのコンポーザーとして重要な役割をしている。(因みに彼は、ベイタウン中年バンドのメンバーとしても活躍している。)
 


「CASGABARL !」
演奏:Beagle Hat
定価:2000yen(税込み)
2004年○月○日発売
イエス、ビートルズ、クイーンをかけ合わせたサウンドというタスキに書いてあるとおり、70年代ロックファンには涙もの。しかも、テクニカル的には新鮮である。インディーズながらも驚異的なセールスのこのアルバム。デビット・ペイトンの参加で一気に世界に羽ばたくかも!!

Bay Fort Band ♪♪♪

Beagle Hat オフィシャルサイト

尚、このアルバム「カスガバール」は、デビット・ペイトン(超有名なアーティストです!)の参加によって、今年度中(予定)にリニューアルし、メジャーデビューすることになった。グローバルな展開になることは間違いない。今後の動きに注目!(2005/7/29 Zaki)



[3] 幕張のお祭りの歌 相葉真司
幕張の演歌歌手をご紹介しよう。その名は相葉真司。花見川区の幕張町の出身で、メジャーレーベルからCDも出している。しかし、今音楽産業全体もちょっと元気が無いが、演歌はその最たるジャンルで、演歌だけではメシを食うことは出来ないらしい。

実力もルックスも申し分無いので、今の時代の演歌歌手じゃなかったらなあ、と同情しないでもない。(その辺りはやはり同じく幕張在住の画家・遠藤コージにも当てはまる。)

しかし、彼はアルバイトしながら頑張っている。普段はアルバイト。ちょっとでも歌う機会があれば何処へでも飛んでゆく。祭りの頃になると、お里帰りで幕張に帰ってくる。そして、祭りのステージで歌う。残念ながら失念してしまったが、確か「祭り」というタイトルの曲は地元幕張のことを歌っている彼のオリジナルだ。このページを作成しているときには探せなかったものの、私のコレクションの中にそのCDがある筈なので、いずれまた改めてご紹介したい。
(2005/7/29 Zaki)

<追記>
Webサイトがありました。「まつり」が正解です。失礼しました。
 



「まつり」
定価:1,000yen

GMI Records

まつり ♪♪♪(MP3)
左の文章を書いた後(約半日後)、上記のWebサイトを発見。ずーっと前に本人から教えてもらったサイトである。懐かしい。(笑)
ここにサンプル音源もある。



[4] その他
今は完全に下火になってしまったけどGLAYが幕張メッセの駐車場で20万人というオーディエンスを集めて大規模なコンサートを行った。2000年の夏のことだ。あのステージで演奏された中に「稲毛海岸」という言葉が出てくる曲がある。私は残念ながらGLAYについて詳しくないので多くを語れないが、稲毛海岸があれだけメジャーなバンドの歌詞に登場するのは前代見聞だろう。

それから、最近、ヒットを続出している習志野出身の「えちうら」。千葉ロッテマリーンズの公式応援歌にもなった「今夜はパーティー」。歌詞の中で特に幕張を歌っているわけではないが、幕張が本拠地である千葉ロッテマリーンズを応援歌である以上はご当地ソングと呼んでも差し支えないかもしれない。


[5] こんなのでもご当地もの?「新検見川ブルース」
このページを作った後に、「おい、新検見川ブルースを忘れてんじゃん!」というご指摘があったので、付け加えておく。まったくメジャーでも無いし、まともな楽曲でもない。単に3コードで、”しんけみがわ”、”まくはり”という繰り返しなので、マジメに音楽をやっている人から見たら、なんと馬鹿げていることだろう。

しかし、そうはいっても、ベイタウン中年バンドが2000年のベイタウンまつりから今日まで(最近はちょっと演らなくなっているが・・・)ずっと演奏していた地元向けのオリジナルの曲なのである。実績から見ても、また単純さからいっても真のご当地ソングかもしれない。

この曲が出来たのは今から20年以上も前のこと。総武線の各駅停車で家路に就いた予備校生が、新検見川駅近辺を走行中、車中で口ずさんだのが始まりで、その後、文化祭などの公の場で演奏されていた。センスも、テクもまったくダメだけど、これだけのロングランは実績として大事にしてゆきたいものだ。
(2005/7/30 Zaki)


その他、幕張に因んだ曲をご存知の方はご一報ください。
打瀬小学校の校歌だってもろにご当地ものなんだけど、そういうものは除外します。
よろしくお願いします。


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